Skype for Business Mac版 マイク音声が使えない!
Skype for Business Mac版 マイク音声が使えない!
このご時世 リモートワークが叫ばれつつもMacの環境はエンタープライズでは今ひとつ使いにくい場面も残っています。ZOOMやレギュラーなSkype,WebEx等は問題が無かったのだが、ここに来て Skype For Bussiness Mac版で問題発生。
マイク音声が使えない!? ビデオやチャットは問題無く使えるし接続先の音声出力も問題なし。唯一?ローカルマイク入力が出来てない為、こちらの音声が相手先で聞こえないと言うありがちな問題にあたった、環境はこんな感じ
- Machine: Macbook Pro 2016 15-inch Corei7 2.6GHz/16GB RAM /OS Catalina 10.15.4
- Input: 内蔵マイク/AirPods Pro/WH-1000X M3/TASCAM US-2x2
- Output: AirPods Pro/WH-1000X M3/TASCAM US-2x2/JBL Pebbles
と言った環境。
確かめた事
- システム環境設定→サウンド(入力)で各入力がなされているか?
ここは入力装置のマイク入力レベルインジケータが振れている事で音声入力があるかどうかはおおよそ分かります。ちゃんとアプリ等で見た方が確実ですが。
今回の結果としては何れも問題なし、つまりMacには音声信号は問題無く入力されていることになります。だとすると何故だ?やはり Skype for Business Mac の問題か?ということでMac内で動かしている仮想化環境 VMWAREのWindows10で Skype for Businessを動かして同様の検証を行った所、「全く問題なし、音声も入出力ともに通過」と言うことで問題はMac版 ”Skype for Business” にほぼ決まりです。
そもそもですが『”Skype Web App”はOS Catalinaでは動かない』という情報があったのですが、とりあえず試して見ましたが、音声入力どころかプラグインもインストール出来ませんでした。それ以上の深追いはしていません。なのでアプリをインストール。
アプリ版 Skype for Business はここからダウンロードします。
Download Mac 版 Skype for Business from Official Microsoft Download Center
という事でいろいろ調べて見ると
システム環境設定 → セキュリティとプライバシー → プライバシー
の項目でアプリケーションにマイクのアクセス許可を与える設定がある事を発見、同時に カメラの設定も有ります。よくよく見ると・・・あれ? マイクの項目にレギュラーなSkypeは表示があるがSkype for Businessの項目がない!? カメラの項目を見ると仲良くSkypeとSkype for Businessのアイコンがあるじゃないですか?
マイクの所にSkype for Business のアイコンが出て無いのが問題かと再度、あちこちググリまくりですw・・
ありました!
これによると同じ問題を抱えて居るひとはいるようで Same!と言う人もいたりで、単純にプライバシー設定でマイクのアイコンのチェックが入って居なかったような話もありますが、実はもっと面倒で
``` ~/Library/Application\ Support/com.apple.TCC/TCC.db ```
に関わる問題の様です。
TCC(Transparency Consent and Control)と言われる物らしくこいつが問題点らしいのです。いくつかTCC.dbに関わる問題点を解決する手段として
- TCC.dbを消す
- tccutil reset <プライバシー項目名> でリセットする
みたいなのがありましたが、今回の問題点の ”Mic not working on skype fot business call on mac” の対策を行いました。結果、解決しましたので上記内容と同じですが自分の覚え書きとして書いておきます。
A: SIP(System Integrity Protection)により通常のrmやsudoを使っても編集や消去も出来ません。このため以下の手順でTCC.dbを編集できる様にします。
- リカバリーモードで立ち上げます。再起動で Command+Rを押しながら待ちます。
- 立ち上がったらメニューバーにある ターミナルを起動します
- ターミナルから ''' csrutil disable''' をタイプ *1
- 再度再起動して通常モードに戻ります。
B: ここまでで準備完了したので次は TCC.dbを編集します。
まずはなにか有ったら困るので TCC.dbをバックアップ。
'''cp -a ~/Library/Application\ Support/com.apple.TCC/TCC.db ~/Library/Application\ Support/com.apple.TCC/TCC.db.bk'''
C: TCC.dbの編集
'''sudo sqlite3 ~/Library/Application\ Support/com.apple.TCC/TCC.db'''
で開いた状態から以下のコマンドを入力
'''INSERT INTO access VALUES('kTCCServiceMicrophone','com.microsoft.SkypeForBusiness',0,1,1,NULL,NULL,NULL,'UNUSED',NULL,0,1541440109);'''
終わったら
".exit" をタイプして終了します。これで終わり。
再起動してプライバシー設定を見るとマイクの所にSkype for business のアイコンが!
これで Skype for business 起動すると問題なく音声入力も出来るようになりました。良かった。良かった。
先ほど解除したセキュリティですが私的にはこのままでも良いかと思いますが、必要に応じて戻しておきましょう。csrutil については詳しい記事がありましたので参考までに
Macに怪しげなデバイスドライバを入れたり、ドライバを改造したりする準備方法
最後にちょっとした問題も残りました。Skype for business のURLを押下してアプリを立ち上げた際にゲストで参加出来ない問題があります。これは後日。